小1算数を教えると泣く・癇癪を起こす子へ|親子バトルを止める声かけ

小学生の勉強・つまずき対策

教えはじめると、すぐに泣く。鉛筆を投げて拗ねる。「もうやらない!」と癇癪を起こす。これでは勉強どころか、毎日が親子バトル。「私の教え方が悪いの?」と落ち込んでしまいますよね。

先に結論をお伝えします。親が教える場面で泣いたり癇癪を起こすのは、お子さんが「分からない悔しさ」と「親の前だからこその甘え・プレッシャー」でいっぱいになっているサインです。これは学力の問題ではなく、心の問題。だから、まず勉強を止めて、心を落ち着けることが先決です。この記事では、なぜ親の前だと感情が爆発するのか、そしてバトルを止める具体的な声かけをお話しします。

なお、親が横にいる場面ではなく、一人で宿題をしていて泣く・終わらない場合は、原因も対応も少し違います。そちらは小1算数の宿題で泣く・暴れる子への対処法をご覧ください。

なぜ「親が教えると」泣いたり癇癪を起こすの?

理由は、だいたい次の3つが重なっています。

ひとつは、親の前だからこそ、本音と甘えが出るから。子どもは、いちばん安心できる相手の前でこそ弱さを出します。先生の前では我慢できても、ママ・パパの前では崩れる。「泣く・拗ねる」は、あなたを信頼している裏返しでもあるのです。ふたつ目は、「期待されている」プレッシャー。親が一生けんめい教えるほど、子どもは「できないとがっかりされる」と敏感に感じ取り、その緊張が涙や癇癪になって噴き出します。そして三つ目が、「できない自分」が悔しくて、いっぱいいっぱいになっていること。分からないことそのものより、できない自分がイヤで泣いている。これは、ちゃんと”できるようになりたい”と思っている証拠です。やる気がないわけでは、決してありません。

泣いた・癇癪を起こしたときの、3つの対応

爆発してしまったら、問題を解かせるのは後回し。次の順番で、まず心を立て直します。

  1. いったん勉強を止める:泣いている子に問題を続けさせても、頭には何も入りません。「いったんお休みしようか」と、潔くノートを閉じてOK。
  2. 気持ちに名前をつけて受け止める:「なんで泣くの!」は火に油。代わりに「うまくいかなくて、悔しかったね」と、子どもの気持ちを言葉にして返します。分かってもらえると、子どもは驚くほど早く落ち着きます。
  3. ハードルを下げて「できた」で終わる:落ち着いたら、確実にできる簡単な問題を1問だけやって、「できたね!」で終わりにします。できた経験と笑顔で終えることが、次への意欲につながります。

「やらされる」のが嫌で拗ねる子には、役割交代を

泣くというより、ふてくされて主導権を握りたがるタイプの子には、立場を逆転させてあげるのが効きます。「じゃあ、ママに問題を出してくれる?」と、子どもを”先生役”にするのです。

出題する側になると、プライドを保ったまま、楽しく数に触れられます。「やらされる勉強」が「教えてあげるゲーム」に変わると、さっきまでの拗ねた顔がうそのように、はりきり出すことがよくあります。間違えても「あ、先生まちがえちゃった?」と笑い合えるのも、この方法のいいところです。

「毎回、癇癪がひどすぎる」と心配なときは

「うちは泣くレベルじゃなくて、毎回ものすごい癇癪……これって普通?」と不安になることもありますよね。感情のコントロールがどれくらいできるかには、もともと大きな個人差があります。まだ気持ちを言葉にする力が育つ途中の小1なら、強い癇癪自体はめずらしくありません。まずは今回お話しした「勉強を止めて、気持ちを受け止める」を試してみてください。

そのうえで、勉強以外の場面でも気持ちの切り替えが極端に難しい、毎日の生活でも困りごとが続く、という場合は、発達には個人差があるので、担任の先生やスクールカウンセラー、地域の相談窓口に一度聞いてみると安心です。「相談する=大げさ」ではなく、早めに見通しを持つための賢い一歩です。

涙の正体は「悔しさ」。だから、心を守ることが最優先

親が教えると泣いてしまうのは、あなたの教え方が下手だからではありません。お子さんが「できるようになりたい」と願い、あなたを信頼しているからこそ、感情があふれてしまうのです。その涙を、どうか「困った行動」ではなく「がんばっている証」として見てあげてください。

毎回バトルになって、あなた自身がもう限界、というときは、感情が入りやすい親子の関係から、いったん「教える役」を切り離すのも立派な手です。親が教えない選択肢を使えば、涙の出番がぐっと減ります。教え方全体の工夫は親記事の小1算数の教え方でイライラしないへ。

今日はもし、お子さんが泣いたら、問題を解かせる代わりに「悔しかったね、いったん休もう」と、そっとノートを閉じてあげてください。バトルを一回お休みにできた、それだけで、あなたは今日のミッションを十分に果たしています。