昨日は社員スタッフが、模試会社主催の入試説明会へ。
今年の入試の様子、あるいは、各高校の先生の生の声をちらっと話して下さるので、個人塾にはありがたい機会です。
当たり前のことですが、それぞれの模試では合格判定が出されます。
このために、いわゆる「ボーダーライン」というものを設定します。
私も前職の時にはボーダーライン作成に大いに関わった時期がありました。
さて、このボーダーライン、偏差値を見ればいい、ってものではありません。
神奈川県の公立入試では(S値ー面接)が大切
神奈川県の公立入試では、通信表の成績と当日の入試得点と面接点に各高校ごと比重をかけて、1000点満点に換算したS値を用います。
S値については、こちらで説明しています。
公立高校入学者選抜制度の概要 – 神奈川県ホームページ
このうち、面接については学校によっても違いますし、そもそも面接で合否が大幅に変わる学校は数少ないです。
(近隣だと伊勢原高校くらいでしょうか)
ですので注意したいのは通信表の成績と当日の入試得点。
つまり、(S値ー面接)の得点です。
内申点も加味して考える
つまり、学校の成績がよければ、入試でそれほど点数はいりませんし、たとえ学校の成績が振るわなくても、入試で高い点数を取ればいいわけです。
よく、「〇〇高校は、内申が▽▽点で入試が■■点あれば受かる」という合格基準の見せ方をされますが、両方共が基準点以上でなくてもいいわけです。
学校の成績だけで、あるいは、模試の成績だけで、志望校をどうするか、判断してはいけないのです。
ちなみに、通常合格判定に使われる「入試得点」は、模試の得点から計算した偏差値を用います。
偏差値から、今年度の受験生の過去の模試得点や入試得点と照らし合わせて、「予想得点」を計算し、この「予想得点」を判定に使用します。
ですので、模試の点数そのものは意味を持ちません。
1回目の模試よりも2回目の模試のほうが高い点数でも、平均点がそれ以上に上がっていれば、成績が「下がった」と判断されます。
もっとも、平均点が一緒ならば、点数が上がると偏差値も上がりますので、得点力を付けることはもちろん必須です。
まとめ
今回は神奈川県の公立高校入試でお話ししました。
中学受験や大学受験など、学校の成績が全く関係ない場合はまた話は大きく変わります。
ボーダーラインは数字だけが独り歩きしがち。
- どのように選考されるか
- 入試資料のうち、自分でコントロールできる数値は何か
- どのようにして改善するか
といったことが受験においては大切です。
この記事を書いた人
杉原 伸太郎
1977年11月18日東京都生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒。
大手学習塾での勤務を経て2010年4月SF-Learningを起業。
「考える力」をつける指導を目指し、未来の担う子供たちを応援。
小学校PTAをはじめ、地域活動にも参加。
常に新しいことを取り入れて、日々変化し続けています。
2児の父。