小1算数の宿題で泣く・暴れる子へ|親子で限界を迎える前の対処法

小学生の勉強・つまずき対策

夕食のあと、算数のプリントを出したとたん、子どもの顔が曇る。鉛筆が止まり、やがて「もうやだ!」と泣き出す。なだめても怒っても動かず、終わらないプリントを前に、見ているこちらまで泣きたくなります。毎晩そんな時間になっていませんか。本当に、毎日おつかれさまです。

先に、いちばん大事なことを。宿題で泣く・暴れるのは「わがまま」ではなく、心がいっぱいいっぱいになっているSOSです。 そして今、最優先ですべきは「宿題を終わらせること」ではなく、「算数を嫌いにさせないこと」。この順番さえ間違えなければ、毎晩のバトルは必ず落ち着いていきます。今夜どう乗り切るか、そして先生にどう頼るかまで、順番にお話しします。

泣くのは「サボり」ではない、まずここを誤解しないで

「ちゃんとやりなさい!」と言いたくなりますが、ちょっとだけ待ってください。小1の子が宿題で崩れるのは、たいてい次のどれかです。

  • 問題が分からなくて、どうしていいか本当に困っている
  • 学校で一日中エネルギーを使い果たし、もう余力が残っていない
  • 「できない自分」がくやしくて、その気持ちをうまく言葉にできない

どれも、心がパンクしているサインであって、怠けているわけではありません。ここを「サボり」と受け取ると、かける言葉がぜんぶズレてしまいます。まずは「この子は今、困っているんだな」と受け止めてあげてください。それだけで、対応の出発点が変わります。

正論より先に、気持ちを言葉にして返す

泣いている子に、正論やアドバイスは届きません。最初にすることは、解決ではなく、お子さんの気持ちを親が代わりに言葉にしてあげること。

「むずかしくて、いやになっちゃったね」「がんばってるのに、できないとくやしいよね」。たったこれだけで、子どもは「分かってもらえた」と感じて、少しずつ落ち着きます。逆に、泣いている最中に「こんなの簡単でしょ」と言ってしまうと、火に油。”解決より先に、共感”が鉄則です。落ち着いてからでないと、頭は問題に向かいません。

宿題を「小さく」割って、終わりを見せる

落ち着いてきたら、プリントを丸ごと渡さないこと。1枚のプリントは、小1の子には「終わりの見えないマラソン」に見えています。そこで、「ここまでやったら休憩しよう」と小さく区切ってあげてください。

「まず3問だけやってみよう」「あと1問でおやつにしよ」。ゴールが見えると、ぐっとがんばれます。全部を一気にやらせようとしないのが、いちばんのコツです。一問解けるたびに「お、できたね」と小さく声をかけると、子どもは自分から次の一問に向かいやすくなります。

それでもつらい日は、勇気を出して「今日はおしまい」

これがいちばん伝えたいことです。親子で毎晩バトルになるくらいなら、その日は宿題を途中でやめてOKです。

「算数=毎晩怒られる、泣く時間」と脳に刻まれてしまうことの方が、宿題1回分よりずっと深刻なダメージになります。泣きながらやった宿題は、どのみち身につきません。「今日はもう十分がんばったね、おしまいにしよう」と、親が終わらせてあげていいのです。

そして、それが続くなら、先生に相談を。連絡帳には、たとえばこう書いてみてください。

「いつもお世話になっております。算数の宿題に本人が負担を感じ、毎晩泣いてしまって家庭学習がつらい状況です。量や進め方について、ご相談させていただけないでしょうか。」

責める調子にせず、事実と困りごとを相談の姿勢で伝えるのがコツ。宿題の量を減らしてもらう相談は、甘えではなく、子どもの算数嫌いを防ぐ立派な戦略です。先生は意外なほど親身に応じてくれますよ。

なお、お子さんが一人で詰まって泣くのではなく、「親が教えている最中」に泣く・癇癪を起こす場合は、対応のコツが少し変わります(こちらは別記事「小1算数を教えると泣く・癇癪を起こす子へ」で解説します)。

守るのは宿題の出来ではなく、お子さんの笑顔

宿題で泣く時期は、永遠には続きません。今いちばん守るべきは、提出物の完成度ではなく、お子さんの「算数を嫌いにならない心」です。途中でやめた日も、減らしてもらった日も、あなたは何ひとつ間違っていません。

毎晩、泣く我が子と向き合うのは、本当に消耗しますよね。「私の関わり方が悪いのかな」と自分を責める夜もあるかもしれません。でも、ここまで読んでくださっている時点で、あなたはもう十分すぎるほどお子さんを大切にしています。今夜は宿題を全部終わらせることより、「もう十分がんばったね」とぎゅっと抱きしめることを優先してあげてください。一人で抱え込まないで、先生にも頼っていいのですから。
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